Fredericの時間

七時半に子供たちを車に乗せて家を出る。息子を小学校に、娘を保育園に送り、そのままアトリエに向かう。そして気分にあったレコードを選び、針を落として一日の作業が始まる。

十一時半に電話が鳴る。「ご飯できたよ」妻からだ。いつもここで疑問を抱く。妻は午前中、何をしているのだろう。きっと掃除に料理に洗濯。そう答えは分かっていても、どこか腑に落ちない。仕事をする時間を削ってまで毎日そんな丁寧に家事をする必要があるのだろうか。

そんなことで何度も口論になり、もう掃除も料理も洗濯もしなくていいという話にまとまり、外食ばかりしていた時期があった。そうすれば仕事をする時間も増えて、少しでも早くお客さんにぬいぐるみを届けられると思っていた。

しかしそうもいかなかった。体数は多く作れても、ぬいぐるみの表情がいつもと違う。同じ型紙なのにどこか気の抜けた表情をしている。慌てる心を落ち着かせて、それを作り直すのにさらに時間がかかる。

やはり集中できる時間が決まっているようで、ただ仕事をする時間が長くても何の意味もないらしい。そんなことよりも限られた時間の中でどれだけ愛情を込めて制作をするかが大事なようで、それは不思議とぬいぐるみの表情に滲み出る。

十三時半になりようやく妻がアトリエに来る。ミシンの前に座るなり黙々と作業が始まる。今日も随分と遅い出勤時間だなと思いつつも彼女にあったレコードを選び、針を落とす。

5月18日(土)の昼12時〜13時の1時間のみ2019年のFredericのぬいぐるみのご注文を承ります。詳しくはNewsをご覧ください。短い時間ですがどうぞよろしくお願い致します。

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