Cluj-Napoca

電話の音で目を覚ます。友人が私達の泊まっている宿の前に着いたと言う。慌てて外に出ると大きなトランクを引いた友人の姿があった。日本で会う時となんら変わりない笑顔に嬉しくなる。

その友人とは八年前にここクルージ・ナポカで初めて会った。友人からの紹介で「友達がルーマニアを旅するから訪れると思う」と連絡があり、どんな人が現れるのか楽しみに待っていた。

待ち合わせ場所に立っていた華奢な彼女は、ひとりでルーマニアを旅するようには見えなかった。しかし村から村へと一緒に歩いているうちに彼女が旅をする理由が少しだけ分かったような気がした。村人に振る舞ってもらった郷土料理や自家製の蒸留酒を口にする彼女は本当に幸せそうで、料理家という仕事がぴったりだと思った。

宿に入るなり、楽弥と希舟が彼女に飛び付く。嬉しさのあまり、ぐるぐると手を引いて回り続けている。大きなトランクからは手作りのお菓子と美味しいコーヒー豆、綺麗な和紙の折り紙と色々なお土産が出てきた。それから壊れてしまったカメラのレンズまで。これでまた旅の思い出が残せる。

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