ハンガリー旅日記 12日目 3/6
この日は遠出をする予定でした。
ブダペストからバスで2時間ほど北にあるホッロークーという
民族衣装や住居が独特なトルコ系クマン人の末裔の村へ。
前々から気になっていた村ですが、なかなか足を伸ばせる機会がなく
今回こそは!と思っていたのですが、1日に2本しかないバス
(日帰りなら実質1本)はすでに出発していました。

仕方がないので、今日ものみの市へ繰り出す事に。
エチェリよりも近い、市民公園の中にあるペトフィの市へ行きました。
緑に囲まれた公園の中で開催されるからか、
この市はエチェリに比べて和やかな雰囲気です。
骨董市というよりもフリーマーケットといった感じ。
 
面白い掘り出し物がたくさんあります。大好物の特大プレッツェルも!

見覚えのある民族衣装が目に付きました。
ルーマニアにあるハンガリー人村、シク村のおばあちゃんが出稼ぎに来ていました。
シク村の家庭で見かけた赤や青の鮮やかな刺繍のクロスが売っていて、
残ったレイ(ルーマニアの通貨)でたくさん買いました。
3日前にシク村に行った事を告げると、とても驚いた様子でした。
 
シク村の民族衣装を着たおばあちゃん。刺繍のきれいなクロスが並ぶ。

琺瑯の食器や細々とした雑貨類を買って、市を後にする。
ホテルに荷物を置いて、戦利品を並べて、また町へ。
昨日閉まっていた人形劇場へ行ってみる。
 
立派な石造りの建物の国立人形劇場。 外には可愛らしいポスターが。

人形劇場は今日も閉まっていたけれど、館長らしき女性が
特別に中を案内してくれました。
ロビーには人形劇に使われる操り人形がたくさん飾られていて
劇場の雰囲気を少し味わう事ができました。
人形劇は見られなかったけれど、民族舞踏が見られるかと思い、
思い切って館長さんに聞いてみました。
(人形劇場でダンスの公演などもあるのです。)
すると、今は民族舞踏のプログラムはないとの事。あぁ〜残念。
でも、館長さんはどこかに電話をして問い合わせてくれました。
そして唯一得られた情報は、来週催される公演の事でした。
明後日にはここを発ってしまうので、見られる公演はなかった。
ずっと思い続けている民族舞踏ですが、なかなかタイミングが合わない。
いつか素敵な衣装とダンスの華やかな舞台を見てみたい。
 
子供じみていない劇場の入り口。  飾ってあったモニュメント。

朝の曇り空からずいぶんと晴れてきた昼。
人形劇場からほど近いミューヴェースという歴史ある老舗のカフェに入る。
オペラ劇場の向かいにあり、その名もアーティストという店名。
昔からオペラの出演者がよく訪れる事で有名らしい。
 
昔ながらの雰囲気の店内。 天井が高く大きなシャンデリアが光っている。

トーンダウンした照明が落ち着く、クラシックな店内には
ひとり静かにティータイムを楽しむおばあさまや、
おしゃべりに興じている若奥様たちとパフェを頬張る子供がいます。
午後の幸せなひとときという感じ。
いつも注文するグヤーシュもここではお洒落なスープに変身していました。
少しだけ高貴な気分になれる、とても雰囲気のいいカフェでした。
  
文字の書かれた大きな鏡の下の席で。 上品な味のグヤーシュ。

それから地下鉄でモスクワ広場へ行き、気になっていたバルトーク記念館へ行く。
バルトークは作曲家でもあり、ピアニストでもあり、東ヨーロッパを中心に
民族音楽の収集に努めた偉大なる人物でもあります。
その民族音楽の収集活動の精力的な事といったらすごかったようで、
小さな農村を自らの足で回り、時にはアフリカまで赴いたらしいのです。
ほとんど聴かないクラシックの中で、唯一よく聞くのがバルトークです。
切なくも優しいハンガリーの空気をまとったピアノ演奏はとても心地いいものです。

バルトーク記念館まで行くバスを探すのに苦労して、
何度も道行く人に聞きながら、やっとの思いで見つけました。
駅付近からいくつも出ているパスの一番奥にあったバス乗り場で、
閉館時間を気にしながら、なかなか来ないバスをやきもきしながら待つ。
やっと来たバスに乗り、ぐんぐん坂道を登っていく。
昨日乗った登山鉄道や子供鉄道の走るヤーノシュ山の方面です。
 
途中でお化け屋敷のような蔦に覆われた家を見つけた。

バスを降りてからも急な坂道を登り、閉館時間のほんの少し前に
ぎりぎり着いた〜!とほっとしたのも束の間、扉が閉まっている。
張り紙を見ると、どうやら今日は休館の様子。
ここまで来たのに、がっかり、、、。
ガイドブックには書いていなかった冬時間が存在するのか、時間が変わったのか、
閉館時間は1時間早まっていて、休館日は月曜とさらに日曜も加わっていました。
バルトークのかつての住居を利用しているだけあって、
とても興味深かったのに、とても残念でした。
肩を落としながら記念館を去り、また急な坂道を下りバスに乗る。
 
目立たないとても質素な記念館。 目印はこの表札だけ。

町に戻るとすっかり暗くなっていました。
地下鉄を降りてくさり橋に向かう途中にふと思い立ち、
民族舞踏をやっているのではないかと思い、
ブダイ・ヴィガドーというフォークロアの劇場に寄ってみました。
入り口には衣装を着てくるりと踊り回っている人の写真があり、
期待して入ったのだけれど、その看板は昨日の公演だった。
今日は講演会のようなものが行われていて、学生がたくさん集まっていた。
中を少し覗いてみたら民族調のとても素敵な建物でした。
次回は一番にここに来て予定を調べてから旅を始めなくちゃ。
 
館内には舞踏用の民族衣装が飾ってありました。

そこから夜景の綺麗なくさり橋を渡り、ブダペストのメインストリート
ヴァーツィ通りをのんびりと歩く。
夜の繁華街は、飲食店の連なる賑わう通りと、そこからすぐそれた通りは
見事にひっそりとしていた。人通りのない通りは淋しい。
毎回通っていたお土産屋さんに寄ろうと思ったら、店が変わっていた。
ハンガリーを代表するお土産品から民芸品までなんでも揃っていたのに
なくなってしまってとても残念。
なんだか淋しい気分に襲われながらホテルに帰る。
 夜のくさり橋。

今日は遠出もできず、人形劇も舞踏も見れず、記念館も閉まっていたので
ちょっと切ない1日でした。
でも、旅をしていたらこんな日もあります。
自由きままな旅なので、思い通りにいかなくても仕方がない。
そんな時にすぐに気持ちを切り替えて次の行動に移れるかが大事。
明日は最終日。楽しい1日を過ごそう。

text by : yuki
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